概要
ADF-GUIの特長
ADF-GUIは、ADF用のグラフィカルユーザインターフェースです。ADF-GUIの各モジュールは有機的に連携しており、関連のある計算結果を簡単に表示することができます。例えば、ADFspectraでIRスペクトルを表示しながら、特定のピークを指定することでADFmovieに振動モードのアニメーションを表示させることができます。ADF-GUIは、次のモジュールから構成されています。
モジュール一覧
- ADFinput
- 分子構造の構築ならびに計算設定を行うためのモジュールです。簡単なマウス操作で複雑な金属錯体なども構築できます。
- ADFview
- 分子軌道・電子密度・静電ポテンシャルなどの3次元データを可視化するためのモジュールです。等値面・等高線表示に対応しています。
- ADFjobs
- ADFおよびBANDに対応したジョブ管理モジュールです。リモートマシンへのジョブの投入にも対応しています。
- ADFmovie
- 振動モードや構造最適化過程などの分子アニメーション表示のためのモジュールです。エネルギー変化を表す2Dグラフの作成にも対応しています。
- ADFlevels
- エネルギー準位図・軌道相関図を表示するためのモジュールです。
- ADFspectra
- IR・ラマン・UV/Vis・VCD・ECDスペクトルおよび状態密度(DOS)の表示のためのモジュールです。
- ADFtail
- 計算の進捗状況(.logfile)を表示するためのモジュールです。
- ADFoutput
- 計算結果(.out)を表示するためのモジュールです。
- ADFprep&ADFreport
- 複数ジョブの作成・解析を行うためのモジュールです。
ADF-GUI の機能
構造構築機能
- 環構造・グループなどのフラグメントを用いた構造構築
- 分子力場・外部プログラム(DFTB, MOPAC)を使用した簡易構造最適化
- フラグメントライブラリのカスタマイズ
表示機能
- エネルギー準位図、軌道相関図の表示
- 3次元データの等値面・等高線表示: 分子軌道、電荷密度、静電ポテンシャルなど
- 各種スペクトルのグラフ表示: IR、ラマン、UV/Vis、CD、NMRなど
- アニメーション表示: 構造最適化計算、基準振動解析、IRC計算
計算設定・ジョブ管理機能
- 計算方法、基底関数、プロパティなどの計算設定
- 計算ジョブの投入・管理機能
- 複数ジョブの作成・解析機能