概要
MedeA 2.20 リリースノート 2016年10月
MedeA2.20では、計算結果の読み込みダイアログやJobServer等のインターフェースが改善され扱いやすくなりました。VASPでは、等温等圧アンサンブル(nPT)による第一原理分子動力学計算がサポートされました。
新ツール
- MedeA-HT-Launchpad
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MedeA-HT-Launchpadは、Foreach structureやStructure list、あるいは原子置換ツールを活用して、HighThroughput計算を促進するモジュールです。
・構造リストファイルを大量処理に適用するため機能拡張しました。
・置換構造をフレキシブルに構築できるよう機能拡張しました。
追加機能・機能改善
- MedeA基本環境
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・計算結果の読み込みダイアログが、統一されたインターフェースになりました。過去に使用したモデル構造や最適化構造、Analysisメニューでの計算結果、過去に使用したフローチャート等、いずれの読み込みダイアログもインターフェースが統一され扱いやすくなりました。
・NoMaDをサポートして、計算結果をNoMaDにアップロードすることができるようになりました。
・LAMMPSを使用しない単純なMM/MD計算ができるようになりました。 - MedeA-JobServer
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・JobServerのウェブブラウザー上でのデザインが新しくなり、背景色やフォント等を設定できるようになりました。
・Summaryページの表示が改善されました。特にフローチャート機能等を使用して複数のタスクが発生するジョブについて、タスクの一覧が表示され閲覧しやすくなりました。
・複数のJobSer verで、一つのTask Ser verを共有できるようになりました。複数のJobSer verから、一つのTaskServerに計算を投入しても干渉することなく計算を処理できます。
・セキュリティが向上しました。 - MedeA-VASP
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・第一原理分子動力学計算で等温等圧アンサンブル(nPT)がサポートされました。Langevin熱浴を用いたParrinerllo-Rahman法に基づくnPT計算が可能です。MedeAのフローチャート機能でも分子動力学計算を実行できるようになっており、各計算と組み合わせて利用することができます。
・溶媒効果の設定がVASP GUIの設定ウィンドウ上で設定可能になりました。TSSやPhononでも利用できます。
・フローチャート内でVASPの設定で荷電状態とバンド数を制御できるようになりました。 - MedeA-Phonon
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・振動計算において、VASPだけでなくMOPACおよびLAMMPSの計算結果に基づいて評価できるようになりました。
・フローチャート内での計算投入が可能になりました(IR、Raman強度の計算には未対応です)。 - MedeA-Forcefields
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・PCFF+およびAUA+のパラメータを改善しました。
・France-Lanord and Wimmerによって開発されたSiO2用のComb3に対応しました。 - MedeA-Gaussian
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・分子軌道、電子密度の表示を改善しました。
・DFT汎関数の初期設定をB3LYPにしました。 - MedeA-GIBBS
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・ライブラリを拡充しました。
・分岐を持つ分子のハンドリングが向上しました。 - MedeA-Amorphous-Materials-Builder
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・既存モデルに溶媒などの分子を追加する機能が搭載されました。
・部分的に方向がそろった界面活性剤や脂質二重膜の様な系を簡便に構築する機能が搭載されました。
・カゴ構造内の縮合環構造、ケロジェンやアスファルテン等の広範な多環物質の取り扱いが改善されました。
・アモルファス構造構築時に、特定のコンポーネント分子の自由度を制御できるようになりました。
・計算速度が向上しました。