概要: Bio-MOEは、抗体・タンパク質・ペプチドバイオ医薬品開発を支援するためのMOEのカスタムアプリケーションです。
抗体の自動モデリング、バイスペシフィック抗体の構築、pHや構造の動的変化によるタンパク質の物性値の計算、配列と構造に基づいた化学的修飾部位の検出など、より高度なモデリングと物性評価を簡単な操作で行えます。MOEの標準アプリケーションとBio-MOEを組み合わせて使用することで、生物学的製剤の開発における問題や課題を明確にし、合理的な分子設計が可能です。
Bio-MOEでは以下のような解析が可能です。
- 抗体/タンパク質モデリング
- 重鎖と軽鎖の配列からの抗体の自動モデリング
- 各領域(Fv, Fab, F(ab)2, rIg, Ig)のモデリング
- 単一ドメイン抗体(VHH, VLL)、一本鎖抗体(scFv)、ヒト化抗体、
バイスペシフィック抗体のモデリング
- 抗原-抗体複合体モデリング
- 抗体薬物複合体(ADC)モデリングや 糖鎖修飾部位の検討
- 複数の配列を入力とした連続計算
- Developabilityの評価
- タンパク質間相互作用、凝集、溶解度に関連する表面パッチ(疎水/正電荷/負電荷)の検出
- 様々なpH条件下での表面パッチの計算
- タンパク質プロパティの評価と記述子計算
- タンパク質全体/相補性決定領域(CDR)における表面パッチの強さと表面積
- Hydrophobic Imbalance, DRT, 接触表面積
- 原子接触、パッキングスコア、側鎖のアウトライヤー
- 抗体の粘度、クリアランス率、安定性の予測
- 構造変化を考慮したプロパティのアンサンブル平均の算出
- 化学的修飾部位の検出
- 配列モチーフと立体構造の溶媒露出度から修飾可能な部位を検出
- Met, Cys, Trpの酸化
- Gluのピロール化
- Aspの異性化
- Asnの脱アミド化
- Lysのグリコシル化
- N結合糖鎖修飾
- 細胞接着活性モチーフ
- 抗体の凝集性モチーフ
- ペプチド結合切断モチーフ(35種のタンパク質分解モチーフ)
- その他解析機能
- 分子間接触表面積の計算と表面形状と電荷的な相補性の可視化
- アミノ酸突然変異部位の可視化
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